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(19.5.14)高校の柔道部同期会

(19.5.14)高校の同期会

 高校時代の柔道部の同期会が行われた。42年ぶりの同期会になる。昨年の11月、高校の同期会が開催された折、柔道部の同期会を開こうと言うことになった。

 実は、柔道部に所属していたY君が、12年前に鬼籍に入られている。みんなでY君の墓参りをすることで、集まることにしたのだ。場所は青梅市の七国山薬王寺である。Y君の奥さんを含め、9名が集まった。

 このお寺をご存知だろうか。つつじの寺として各種メディアに紹介されている。最近ではNHKの首都圏ネットワークで5月9日にも放送された。観光客も多い。トレッキングのコースになってるらしい。

 私たちが墓参りをした日(13日)には、すでにつつじの花は散ってしまっていて、残念ながらその美しさを味わうことができなかったが、薬王寺の静かなたたずまいは堪能できた。

 Y君の話をさせてほしい。Y君は東京教育大学の数学科の大学院をでて、そこの講師をしていたが、31歳で横浜国立大学の数学科の助教授に招聘された。そして48歳で癌で亡くなるときは、教授になっていた。今から12年前の話である。

 高校卒業後の彼の経歴を私は知らなかったが、今回遺稿集を見てびっくりした。亡くなるときにはトポロジーに関する世界的研究者になっており、もし亡くならなければ,間違いなく世界の数学会をリードする第一人者になっていたと言うのだ。

 亡くなり方が痛ましい。中国の北京に1年間研究留学し、帰国後急激に体調を壊した。癌がほぼ全身に転移していたらしい。
 これは正直な私の感想だが、年配者が医療事情の悪い国にいく場合は、死と隣り合わせになる。私もバリ島で海水をたらふく飲んでからは体調がすぐれない。
 中国のような、医療事情の劣悪な環境で、身体を酷使すれば病気にならないほうがおかしい。体調が悪くても我慢していたのだろう。

 さらに私を愕然とさせたのは、日本の癌治療の現状である。Y君の遺稿集によると「胃の全部、すい臓の半分、脾臓・胆嚢・リンパ節等の切除」がされ、その結果、手術は「大成功」に終わったと言うのだ。
この場合の「大成功とはがん細胞はすべて摘出できたと言う意味だが、これでは人間の基本的機能も同時に摘出されている。この状態で生きろと言うのがどだい無理だ。
Y君は、手術後約半年で鬼籍に入られた。

  それにしても惜しい人材が亡くなったものだと、あらためて墓前で手を合わせた。

 今回の写真集は七国山薬王寺である。お墓参りの写真は意図的に省いてある。Y君のことはやはり関係者の問題で、ブログで写真等を掲載すべきでないと判断したからだ。いつものようにスライドショーで見ていただきたい。

  http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/513

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