評論 自転車

(19.4.4)自転車駐輪場問題 再録

43_005  鎌取駅前の自転車駐輪場は実に奇妙な様相を呈している。駐輪場にとめてある自転車はわずかで、一方緑区役所の周りに設置された、臨時の駐輪場(仮置場)には自転車があふれている。

 市役所は、駐輪場の増設をするまでは、この仮置場の使用を認めることとして、4月1日から予定していた駐車禁止区域内にある放置自転車の撤去はしないことにしたと言う。

 放置自転車の定義をご存知だろうか。「利用者等が自転車を離れていて直ちに利用できない状態」を言うのだそうだ。通勤・通学やジャスコでの買い物のために自転車をとめた場合は、すべてこれにあたる。
 はっきり言えば、駐車禁止区域内にとめた自転車は、(そこに人がいない限り)放置自転車になるのだ。

 今回の駐輪場設置については基本的に錯誤がある。ジャスコの前の駐輪場には約400台の駐輪スペースがあるが、そこに止めてある自転車は1000台以上であったことは先に述べた。

 最初から、数が合わないのだ。市役所はあわてて駐輪場の増設を検討しているらしいが、どこに確保するのだろうか。

43_007  一方で、年間7,700円払って正式に駐輪場を利用している人も、少なそうだ。駐輪施設がガラガラあいている。市としては駐車禁止区域内においてある自転車を放置自転車として摘発することで、正規の利用者を増やす予定だろうが、全員が登録してしまうと、こんどは駐輪場が足らなくなってしまう。

 やはりこれはジャスコの前にとめてある自転車台数の数の把握を誤ったか、最初から無理なことを知っていて強引に駐輪場の設置をしたかどちらかだ。
 先日、市会議員候補者で「鎌取駅に駐輪場を設置するために、大いに貢献した」といっていた人がいたが、この人はよほど先見の明がないのだろう。絶対に投票しないほうがよい

 ジャスコの前の駐輪場については、誘導員がいなくなれば、すぐに市の言う「放置自転車」が瞬く間に並んでいる。これまでと一体どこが違うのだろうか。駐輪施設を設置した分だけ、自転車が止められなくなっただけではないか。

 今後とも、鎌取駅に通勤・通学のために自転車の使用台数は増え続けるに違いない。一方、駐輪場設置場所は確保が難しい。無理に確保しようとすると、駅から遠くなる。
遠い駐輪場は利用されない。京成電鉄おゆみ野駅の駐輪場を見てほしい。誰も利用してないではないか。

 したがって、市の意図とは別に、臨時の仮置場はなくすことができないだろう。単に、ジャスコの前から、緑区役所の前に自転車が移動しただけになってしまった。
駐輪場設置については、事前検討を十分におこなわないまま、強引に推し進めた愚策だ。

(19.6.4追記)
仮置場を正式な置き場として料金をとるところまでは読めませんでした。市の方が一枚上手でした。

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