学校

(19.6.13)金沢小学校のパソコン教育

 金沢(かねざわ)小学校パソコン教育を見せてもらった。
 教頭先生からパソコン教育のボランティアをしてもらえないかとの依頼を前から伺っていたので、四季の道の清掃活動の途中で寄ってみたのだ。

 教頭先生は大変喜んでくれて、学校を案内してくださったのだが、その途中で3年生のパソコン教育の現場を拝見することができた。
私は、実はパソコン教育については何も知らないのですよ」教頭先生の弁である。

 パソコン教育が小学校で開始されたのがいつかは知らないが、ある一定年齢以上の先生はパソコン教育の経験がないのだそうだ。

 3年生の授業は大変に興味がもてた。千葉県の各小学校にはキューブキッズというソフトが配布されており、それを使用して I T教育を行っている。
 各学年別にソフトができているが、基本は「おえかき」「ワープロ」「ブラウザ」「ホームページ」等であり、将来本格的なソフトを使用するための準備のような構成になっている。

 今回見せてもらった授業は、「ワープロ」で「金沢小学校、3年○組 ○山△子 絵を描くのが好きです」等各自が用意していた文章をワープロに打ち込み、それをアウトプットする授業だった。
 パソコン台数は20台。二人に一台なので一人が入力し、もう一人は見ている構成になる。

 先生は一人で、手引書を片手に孤軍奮闘している。入力はローマ字変換を使用していた。
3年生の場合、まだローマ字を正式には学んでないのですよ」教頭先生の説明である。

 キーボード操作に慣れていない子が多く、あちこちから「先生、どうしたらいいんですか」との声がかかるが、手がまわらない。悪戦苦闘だ。
 見かねて、私と教頭先生も子供たちの手ほどきに参加した。途中から私も「先生、教えてください」といわれてしまった。

 前に小谷小学校のパソコン教育を見たときも感じたのだが、小学校のパソコン教育には2つの基本的問題点がある。

 一つは生徒数が40名程度なのに、パソコンの台数は20台と、全員にいきわたらない。結局積極的な子が操作をし、そうでない子が見ている構造になってしまう。これではパソコン教育の実が挙がらない。
 パソコンそのものは大変安くなっており、10万円以下でいくらでも入手できるのだから、一刻も早い40台設置が望まれる。

 もう一つの課題は、パソコン教育には必ずインストラクターがいるということだ。民間のパソコン教室を見てみると分かるが、一人の教師が面倒を見れる人数は、せいぜい4~5人だ。
 20台のパソコンを一人の教師がみるなんて、どだい無理な話だ。
先生、分かりません」あちこちから声があがって、先生はパニックになってしまう。

 教頭先生から、正式にパソコン教育のサポートをしてほしい旨の依頼があった。教員を増やすことができないので、父兄のボランティア参加が求められている。
日本の将来を背負う子供たちのために、一肌脱ごう。1週間に1度程度ならできそうだ
 その旨、教頭先生に伝えておいた。

 

なお、金沢小学校に関する関連記事は以下のとおり
〔金沢小学校に吹くそよ風)

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/1926_6a3f.html

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(19.4.21)コンピュータ教育の現場

 おそらく日本のコンピュータ教育の現状は世界的に見ても相当低いのではないかと危惧される。私のようなさしてシステム能力が高いわけでない人間が、このような結論を下すのはおこがましいが、そう思わざるを得ない現状がある。

 たまたま私はK小学校でボランティアを行っており、その一環で小学校のホームページの修正を依頼された。小学校のシステムがどのようなものか分からないと修正のしようがないので、先日から小学校のシステムを覗いている。

 ここで分かったことは、「システム環境」と「提供されているソフト」と、「教育現場」の間にひどいギャップがあることがわかった。アンマッチといっても良い。

 第一に学校のシステム環境の悪さには愕然とした。私が前に勤めていた会社ではすでに10年以上前から一人一台のパソコンが配置されていた。それでも先進的な会社から見るとひどく遅れているといわれていたものだ。
 一方小学校のパソコンで外部と自由にやり取りできるパソコンは、現在でも3~4台程度しか配置されていない。
 教職員全員で少なくとも30名はいる学校のPCの配置が、3~4台なのである。足らない分は自分のパソコンを学校に持ってきているが、ネットにはつながっていない。ワープロ代わりに使用している。

 一方教育用パソコンは20台配置されていて、これは県の教育委員会のサーバにつながっている。しかし一クラスの生徒数は40名前後だから、全員にいきわたらない。足らないところは工夫の範囲になる。

 第二に提供されているソフトについては、予想に反して十分なものがあった。ソフトは小学生や中学生向けに言葉やアイコンは修正されているが、マイクロソフトのワードやエクセルやパワーポイントやペイント等のジュニア版と思えばよい。キューブキッズといっている。

 また、県教育委員会が独自に作成したと思われる千葉県下の地理や歴史が学べるソフトもあり、教師用の教育ソフトもある。
 ソフトについては、足らないというよりはどれを使いこなしてよいのか分からないというのが実情だ。
 われわれがPCを購入したときについてくる付属ソフトのことを思い浮かべればいい。
こんなに有ってどうするの」という感じだ。

 第三本質的問題が残っている。
 コンピュータ教育にかかるマニュアルがないのだそうだ。教科書や教育指導要領がないと思えばよい。
 したがって教師は何をどのようなスケジュールで教えてよいか分からない。算数や国語を教えるようなわけにはいかないのだという。

 さらに問題なのは、教員に対するシステム教育が系統的に行われていないため、教員の間ではPC教育をするのを嫌がる傾向があるそうだ。
自分が分からないことを、どうやって子供に教えるの。場合によっては子供のほうが先生になってしまう
 教育現場に逆転現象が発生しているのだ。

 たまたま、私が見た4年生のシステム教育を紹介しよう。
PCの台数が20台で、生徒数は約40名だから、最初から数が合わない。   当初私は二人で1台使用するのかと思っていたら、一人1台の使用を希望する生徒がいて、10名前後があぶれることになった。

 このあぶれた生徒は隣の教室で図工のような作業をして、途中でPC操作を交代する仕組みだった。
 PC教育と図工教育が平行して行われていると思えばよい。教員は一人だから、どちらかの面倒を見ることになり、図工教室に行ってしまった。
PC教室はキッズソフトを使って自由にパソコンを操作しなさい」ということになる。

 生徒に自由のパソコン操作をさせるとどうなるか、私は興味を持ってみていたが、20台のうち5台がゲームをしていた。パチンコゲームがキッズセットの中にあってそれで遊んでいるのだ。
 もちろん残りの15台では、お絵かきや算数や図形遊びをしていたので、それなりに教育効果はあるのだけれど、パソコン教育でゲームはやはり問題がある。

 かつて私が勤務していた会社でも同じような問題があった。パソコンになじみのない人のために、マイクロソフトのゲーム(フリーセル、ソルティア等)が入っていたのだが、大の大人が仕事よりもゲームをして遊んでいた。人によってはマージャンゲームをインストールしてあそんでいた。 あまりに弊害が大きいので途中からゲームソフトをはずすようになったが、学校ソフトについても同じような問題がある。

 もう一つの問題点は、パソコン教育をするのにはアシスタントがたらないことだ。システム教育の場合、本当に面倒が見られる範囲は5名程度なのが普通だ。少なくとも新しいソフトを教える場合はそうなる。
 教員一人で20台を見させるなんてどだいできない相談だ。だから教員はあきらめて、勝手にパソコン操作をさせて、自分が管理できる図工の面倒を見ているのだろう。

 これでは、日本のシステム教育は世界から劣後してしまう。システム教育と称して遊んでいるのと同じだ。システムも国語や算数と同じように系統的なトレーニングが必要なのだ。最低限メールやWeb検索やワードや表計算が扱えなければ、社会人になれない。

 システム教育については、見直すべき課題が山積しているといってよいことを知った。

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(19.1.18)小谷小がんばる

Photo_9  小谷小の教頭先生の長年の悩みは、四季の道に面した土手の手入れが行き届かなく、夏場になるとつる草や雑草が生い茂り、木に絡まって藪になってしまうことでした。

 昨年の晩秋、あまりのひどさに教頭先生は意を決して草刈機で藪の除去に乗り出しましたが、長年放置してきたためつる草が縦横にはびこって除去するのに数週間かかってしまいました。 
 若手の職員の方や、父兄の方にも手伝ってもらい、漸く藪はらいが完了し、土手の斜面の輪郭が四季の道からも見えるようになりました。

 そこで教頭先生の長年の念願だった「小谷小」の看板を、その土手に設置することができるようになりました。木の支えに約1m四方の看板を固定してあります。

 次の課題は雑草が生い茂らないように常時草刈をすることですが、これには私も参加する予定です。きっと美しい土手によみがえり、四季の道を散歩する方に心地よい風景を提供できると思います。

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