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(19.2.22)心頭滅却すれば おゆみ野四季の道

 「心頭滅却すれば火も自ら凉し」といって武田家とともに滅びたのは、塩山恵林寺の高僧、快川紹喜(かいせんじょうき)である。さすがに高僧となると精神力が肉体の苦痛を上回ってしまうようだが、一般人はそうは行かない。

 私がそのことを痛感したのは、約1ヶ月ほど前の雨が激しく降った日のことである。北海道沖にあった低気圧が急速に発達し、960hpという猛烈な低気圧になった日、いつものように清掃活動に出かけた。
出かけた時は、小雨程度だったが、だんだんと雨脚が強くなり、約半周した金沢小学校近くに来たころは、完全に本降りになっていた。

 雨も衣類の表面をぬらす程度だと、まったく問題ないが、中にしみこんでシャツをぬらし始めるとかなり危ない。ちょうどその時が、そうした状態になりつつあった。冬の雨は冷たい。よく中高年の登山者が、凍死することがあるが、ほとんどがこうした状況下で起こる。
おゆみ野四季の道で清掃活動をしていた、山崎次郎さん(60歳)は、風雨の中、傘をささずに清掃をしていたため、金沢小学校の門の前で、凍死した」なんてことになったら、家族が外を歩けなくなってしまう。

 ここは精神力で乗り切ることとし「心頭滅却すれば火もまた凉し。いわんや雨おや」なんて、もごもご口で唱えていたときに、Kさんにあった。
Kさんは今まで勤めていた会社の同僚の奥さんだが、つい最近までそのことを知らなかった。四季の道で挨拶を交わして始めてそのことを知った。

 信じられないことにKさんは、遠くから私を見かけ、傘を持って待っていてくれたのである。
よく、私だと分かりましたね」というと
雨の中を清掃活動しているのは、山崎さんしかいません」といわれた。

 本当に心頭滅却していれば
まことにありがたき申し出なれど、拙僧は修行の身、かかる雨ぐらいで傘を拝借しては、菩薩に合わせる顔がない、か・か・か」と大言壮語すべきだが、実際に出た言葉は「いや、本当にありがとう」だった。
実はそのとき思っていたのは「早く家に帰って、ルルを飲んで、風呂に入ろう」だったのだから、どだい高僧にはなれない。

 Kさんは、大きな立派な傘を用意してくれて、「傘は何本もあるので返さなくてもいい」といわれた時は心底びっくりした。
旅の途中で篤信の信者からお布施をもらった僧の心境になった。大事に使わせてもらっている。

 実際その日は、雨脚がますます強まり、もし傘を貸してもらわなければ完全に濡れ鼠になり、肺炎なって寝ていたかもしれない。
こうして元気でいられるのもKさんのおかげだと感謝している。

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