(19.2.6)金沢小学校に吹くそよ風
四季の道に面して4つの小学校があり、私が清掃活動をしている時間帯に、小学生の登校時間と重なることが多い。そうした時腕章をつけて清掃活動をしている私に対し、小学生が挨拶をしてくれることがあるが、なぜか金沢小学校の生徒が挨拶してくれることが圧倒的に多い。
このことに私は以前から不思議な気持ちでいた。同年齢層の同じような教育を受けているはずの小学生なのに、なぜ金沢小学校の生徒だけが飛びぬけて、ボランティア活動をしている人に対し「おはようございます」とさわやかな挨拶ができるのだろうか。
校長先生の努力か、先生方の努力か、父兄の努力か、あるいは全員の努力でそうなっているのかとても知りたくなって、金沢小学校のホームページを検索してみた。
そこで、金沢小学校の児童会の活動として「あいさつ運動の取り組み」があり、毎月1・3・5週に朝のあいさつ運動が実施されていること知った。
おそらく他の小学校でも同じような取り組みをしているのかもしれないが、金沢小学校のそれはもっともよく根付いている立派な活動と言える。
実は挨拶は普通に思われているより重要な役割を果たしており、第一にそれは、「あなたに対して悪意がない」ことのメッセージであり、第二に「同じ共同体の一員であることを確認する」メッセージになっている。
だから反対に挨拶のない家庭や職場では、多くの人が無関心さと居心地の悪さを感じてしまうのだ。
はにかみながらも「有難うございます」と言った金沢小の少年に、私はさわやかなそよ風を感じた。何か年齢を越えて友情のようなものを感じたからだ。
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